Amazon EchoとNestが連携。Amazonはスマートホームのハブになれるか

   

前回の記事でChat UIでのコマンド操作に特化したアプリ『Prompt』を紹介しましたが、その中でIoTデバイスとの連携として、WeMo switches、Hue bulbs、Rachio sprinklers や NestといったIoTデバイスが挙げられていました。

今日は、この中でNestについて紹介し、Chat UIとは別のもう一つの動き、音声コマンドに関するトレンドとしてAmazon Echoを紹介したいと思います。

『Prompt』はChat UIでのコマンド操作に特化したアプリです。
このアプリは一方で既存のインターネット、あるいはWebブラウザが担っていた機能の代替を目指していますが、もうひとつの方向性がIoTデバイスの操作です。つまりリモコンですね。テレビのリモコンを使って家の照明やクーラーの操作もできればよいのにということは誰でも一度は考えたことがあると思いますが、まさにそれをスマートフォンやウェアラブルデバイスのコマンドを利用して行おうとしています。

そして、テキストによるコマンド操作と同時並行ででてきている動きが音声コマンドによる操作です。
この急先鋒ともいえるのがAmazon Echoです。

Amazon-Echo-1

Amazon Echoについては、すでに他のメディアで取り上げられているので、そちらをお読み頂ければどのようなものかは理解していただけると思います。

アップル Siriより未来だ!Amazonの人工知能スピーカー『Echo』実機レビュー

家に優秀な音声アシスタントがやってきた。Amazon Echoレビュー

日本でもこういった、据え置き型、あるいは、ロボット型の音声コマンドで操作できる端末が間もなく家庭にやってくる時代が来ようとしています。

Amazon EchoもPrompt同様に、既存のインターネットやWebブラウザが担っていた情報検索の機能に加えて家庭中の機器と連携するIoTのハブ端末としての未来を見据えています。

いわゆるスマートホーム構想ですね。

スマートホーム構想を考える際に重要になってくるのがGoogleの位置づけです。

Promptの連携先にNestという会社があります。Googleは2014年1月にNestを32億ドルで買収しました。

グーグルが買収したNestって何がすごいの? そもそもサーモスタットって?

グーグルがスマートホーム実現企業「Nest」を買収

買収時の記事を読んで頂ければ、Nestとはどういう会社なのか、そしてなぜGoogleがそれほどの高額の金額で買収を試みたのかご理解頂けると思います。(2006年にGoogleがYoutubeを買収した時の金額が16.5億ドルなので、GoogleはNestにYoutubeの2倍の価値を見出しているということですね。記事中にNestが10億ドルでTony Fadell氏が20億ドルとありますが、すごいですね。一人の人間の価値が2000億円、、、。先日、GoogleGlassもTony Fadell氏の管理下に入るという記事もありました。ハードウェアの開発というのはソフトウェアの開発とは全く違う世界ですからね。さらにそこにソフトウェアのこともわかっている人となると貴重な存在になるでしょうね。ipodを成功に導いた人というのは本当に貴重な存在ということですね。)

さて、そんなAmazon EchoとNestがすでに連携可能になっているという記事がありました。

In Nest-Amazon Collaboration, Amazon Echo Has The Upper Hand

記事によると、2016年3月3日にAmazon EchoとNestは連携可能なことを発表したとのことです。

“Alexa, tell the thermostat I’m too hot."
(アレクサ(訳注:Amazon Echoに搭載されている人工知能パーソナルアシスタント)、サーモスタットに言って。ちょっと暑すぎるよと)

と命令すると、温度を下げてくれるようです。

連携はAlexa Connected Home Skillsと呼ばれているAmazonのAPIを通じて行われたとのことです。
Amazonは昨年の10月にスマートホームデバイスとして照明との連携を行い、今回のサーモスタットとの連携は2番目に行われたスマートホームデバイスとの連携になるとのことです。

Nestも独自の"Works with Nest"と呼ばれる統合プログラムを持っているが、AmazonのAlexa Connected Home Skillsの方がスマートホームのハブとしてリードしはじめたとのことです。

このあたりの事情はスマートホームのハブを巡る戦いとして非常に面白いのでまた別の記事で取り上げたいと思います。

IoT業界は管理人もまだリサーチ中ですが、広義での意味でのIoTを考えると、一般家庭向けだけでなく、企業向け、工場向け、あるいは農業向けなども含めてありとあらゆる業界が対称となるため、まずはどこが先行して標準化を進めるのかの標準化争いの真っ最中という印象です。このIoTの標準化を巡る動きもまた別途取り上げたいと思いますが、家庭向けに関していえば、入力端末としてAmazonが一歩リード。そして、機器の方はNestに大注目といったところでしょうか。

上記の記事にもありますが、サーモスタットをうまく利用すると家庭用の電気代が20%抑えられるということで、これは強烈なインパクトと購入動機があるプロダクトになると思います。また、それをスマートデバイスから操作したり、クラウドで分析したりするという動きも今後、一般家庭に入り込んでくるようになるのではないでしょうか。

とはいえ、IoTとなるとソフトウェアだけの問題ではないので、サイバーハッキングなどのセキュリティの問題や防災対策といった安全対策などの法整備も含めた措置が必要なので、そのあたりが今後の課題になるのではないでしょうか。

引き続き注目していきたいと思います。

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