スタートアップ企業を立ち上げるための企業  スタートアップ・スタジオについて

   

アメリカにはスタートアップスタジオ(スタートアップファクトリー)という考え方があるようです。

スタートアップ企業を立ち上げるための企業です。

日本でも先進的な会社が取り組んでいるようですが、まだまだ情報が少ないので、リサーチがてら関連記事を翻訳して紹介したいと思います。素人翻訳なので誤訳があればご指摘ください。原文はWikipediaをご覧ください。

15741574171_0ed897864e_z出典:Flickr Dennis Skley

まずはWikipediaの記事の翻訳から。

startup studio(スタートアップ・スタジオ)(startup factory、startup foundry または venture builder などとも呼ばれる。)は、複数の会社を並行して継続的に生み出すことを目的としたスタジオのような会社である。
スタートアップ・スタジオは再利用可能なリソースインフラストラクチャー(訳者注:技術、ノウハウ、人材等を指している)と複数の分野にまたがったチームをベースとしている。

■モデル
スタートアップ・スタジオはstartup incubators(スタートアップ・インキュベーター) や startup accelerator(スタートアップ・アクセラレータ) や 運用まで行うベンチャーキャピタルとよく間違えられる。

スタートアップ・スタジオのモデルは次の3つの重要な基準によって定義される

・スタートアップ・スタジオはスタートアップ企業を作り出すことにビジネスの重心を置いている

スタートアップ・インキュベーターやVCと異なり、スタートアップ・スタジオの主な目標は一からスタートアップ企業を立ち上げることである。このことは、プロジェクトにおいて重要な関与とリソースが貴重な限られた時間の中に運用を伴ってつぎ込まれることを示唆している。

・スタートアップ・スタジオは繰り返しのプロセスの中で複数のスタートアップ企業を立ち上げる

スタートアップ・スタジオの一つの特徴は新たなプロダクトの素早い開発とプロトタイピングに見られる。
彼らは、複数のスタートアップやプロジェクトのために働き、一度に一つのプロジェクトを行うのではなく同時並行で複数の関与を行う。

・スタートアップ・スタジオは効率的にヴェンチャー企業を立ち上げるためプロセスを可能にするためのインフラストラクチャーの構築を行う。

スタートアップ・スタジオは蓄積されたリソースによって作られたインフラストラクチャーを所有する。
それは技術的なツールや、マネジメント・プロセスや他分野で構成されたチームなどから成り立っている。
一年間で同じチームで複数のプロジェクトを構築するために、スタートアップ・スタジオはこのインフラストラクチャーやソフトウェアやそれぞれの製品のベスト・プラクティスを再利用できるようにしている。

■歴史
最初の取り組みは1996年にBill Grossによって設立されたIdealabである。
ウェブサイトに掲載されている内容によるとIdealabはたくさんのアイデアを一度に試し、その中から最高のものを法人化するために設立された。また、設立の理由にはそれらの製品をマーケットに出すために必要な人材や資金を集めるためという目的も含まれていた。

スタートアップ・スタジオのトレンドは2008年あたりからスタートしている。
Betaworksはこのモデルのパイオニアである。
2013年には世界で65のスタートアップ・スタジオがあり、そのうち17は2013年以降に設立されている。

■タイプ
スタートアップ・スタジオには3つのモデルがある。

"Builder" studios(起業家型スタジオモデル)

起業家スタジオモデルは会社を作り出し、発展させることに重きを置いている。アイデアは社内から来ることが多い。
ヨーロッパの Rocket Internet、eFounders、TechnoFounders、Makeshift、アメリカのGiant Pixel、カナダのStanley Park Venturesなどがこのモデルに当たる。これは本当のスタートアップ・スタジオモデルで投資された資金とリソースのバランスを取ってアイデアから会社を作り出すことを行っている。

"Investor" studios(投資家型スタジオモデル)

投資家スタジオモデルはアーリーステージの外部の企業を集め、彼らに資金と専門知識を与えることで成長を手助けするモデルである。アメリカのExpaやBetaworks、Science, Inc.がこのカテゴリーに当てはまる。
このスペクトラムの最後の方には、いくつかのVCがこのスタートアップスタジオのモデルに近い動きをして成長している。
自分たちが投資した企業に積極的に介入し現場の運用を行うことによって。
例えば、Andreessen Horowitz や Google Ventures などが例に当たる。
しかしながら、関与は通常はひとつの分野に限られる。例えば、人材募集や資金調達、広報活動などの。

"Incubator" studios(インキュベーター型スタジオモデル)

インキュベーター型スタジオモデルを採用するスタートアップスタジオはアクセラレータとして働き、少額の金額で株式を取得し多くの運用面でのリソース提供を行う。Spook studioとFounder.orgの2つのスタートアップ・スタジオがこのモデルの例である。

アーリーステージの起業環境におけるスタートアップ・スタジオ

スタートアップ・スタジオはスタートアップに対して一定量の人材と資金的援助を提供するということを基本として、起業環境の中で特定の位置づけを占めている。

・インキュベーターとアクセラレーターは選んだスタートアップに対してアドバイスと運用上のガイダンスを行う。
彼らは"人的資源"を提供する。
・スタートアップ・スタジオはハイレベルの"人的資源"に合わせていくらかの"金融資源"を提供する。
彼らはスタートアップの発展のためにチームを投入し、アーリーステージに限られた資金を投入する。
・エンジェル投資家とVCは"金融資源"に重きを置いている。彼らは投資したスタートアップに資金を提供し、時々、ガイダンスや戦略的な援助を行う。

原典:Wikipedia startup studio

以上

インキュベータやアクセラレータが人的リソースの提供、エンジェル投資家やVCが資金の提供、そして両者とも積極的な運用への介入は行わないという特徴を持っているのに対してスタートアップ・スタジオの考え方は現場にがっつり入って一緒に会社を立ち上げるというイメージですね。

日本でもスタートアップ・スタジオの例としては、BEENOS株式会社(スタートアップ・スタジオで検索すると同社のアドバイザーの前田ヒロ氏のブログの記事が出てきます)やミスミの元会長の田口弘氏が立ち上げた株式会社エムアウト(ここは正真正銘のスタートアップ・スタジオですね。様々な事業を立ち上げてエグジットしています。)などがあるようですね。
またデジタルガレージ社は2014年にBetaworks Studio, LLC社へ出資、業務提携を行っています。

また、概念としてのスタートアップ・スタジオとしては元paperboy&coの家入一真氏の活動なんかを見ているとこのスタートアップ・スタジオの考え方に近いモデルのように思えます。

起業環境を充実させるという動きは世界中で盛んになっているように思えますので、今後も世界中でスタートアップスタジオの設立は増えるのではないでしょうか。

また各スタートアップ・スタジオの事例などもリサーチして紹介したいと思います。

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